森山大道の映画『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』のレビュー　三重県の伊勢の進富座で公開中！

現在公開されてる写真家の森山大道さんのドキュメンタリー映画を見に三重県の伊勢までやってきた。

すでに関西では京都で公開されたのだけども、映画の公式サイトに伊勢でも上映されることを知ってどうせなら伊勢参りとかませて映画を見ようと先月くらいから予定を立てていた。

で、６月12日の土曜日から伊勢の進富座という小さな映画館で上映されるのに合わせて土日の連休に伊勢に撮影がてらにやってきた。

伊勢参りは年に２回ほどするのだども、一日目は外宮と内宮のお参り、二日目は二見浦で夫婦岩を拝んで鳥羽の街をうろうろ、というのがいつものパターンなのだけども、、今回は14：35分からの上映ともあって、一日目の予定は外宮のお参りと映画鑑賞、伊勢の街の撮影で終わってしまった。

内宮にもお参りに行きたかったけども、今回は外宮のみのお参り。

では伊勢の新富座で鑑賞した『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』のざっくりした私的なレビューを伊勢の街の写真と一緒にどうぞ！

森山大道のドキュメンタリー映画『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』のレビュー！

さて、私が今回わざわざ伊勢にまで来て見たのは写真家の森山大道さんのドキュメンタリー映画の『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』である。

森山大道のドキュメンタリーというと有名なのが『≒森山大道 near equal moriyama daido』である。

そちらの映画は自分もビデオで昔見ました。

当時森山大道さんに傾倒してた自分は『≒森山大道 near equal moriyama daido』での森山大道さんのスナップ撮影の映像を見てとても刺激を受けたのを覚えてる。

一人の写真家を捕らえたドキュメンタリー映画として完成された作品だと思うし、それ以上の森山大道さんのドキュメンタリー映画が作れるのか、と疑問があったものの今回のドキュメンタリー映画は予想を裏切る内容のドキュメンタリー映画だった。

一人の写真家森山大道を追ったドキュメンタリーの側面と森山大道さんのデビュー作の写真集の復刻版の写真集の制作の過程を追った側面のドキュメンタリーが織りなす内容のもの。

実際は人間森山大道をクローズアップした内容というより写真集の制作過程がクローズアップされた内容のものだった。

森山大道さんの撮影風景等も十分に映像におさめられてるので、それはそれでスナップ写真を志す方たちにとっては興味深いものだと思うけども、個人的には写真集制作の編集や造本など写真集ができあがるまでの過程が見れたのはおもしろかった。

正直なところ一人の写真家をドキュメントしたものだったら『≒森山大道 near equal moriyama daido』の方が絶対に面白いと思う。

森山大道さんの伝説や逸話などは雑誌やご本人のエッセイなどですでに何度も語られてるし、得に昔からのファンの方にしてみたら『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』で語られてる森山大道さん逸話なんかは「いまさら」っておもうことでしょう。

昔から知ってる森山大道のファンにしてみたらどちらかというと写真集の制作過程の側面のドキュメントの方が興味深かったと思う。

自分はそうだった。

森山大道さんの写真集ですでにお馴染みのグラフィックデザイナーの町口覚のざっくりだけども写真集の制作過程が見れたのはおもしろかった。

できあがった写真集をうれしそうに見てる姿だとか、できあがった写真集を森山大道さんご本人に最終チェックしてもらってる時の不安気な表情なんか見てると、有名なグラフィックデザイナーにも関わらず、駆け出しのグラフィックデザイナーに見えてきたり。

こういう町口覚さんの初心を忘れない姿がとても印象的だった。

『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』を見たあとに感じた映画の印象は写真家森山大道さんのドキュメンタリーという印象よりも森山大道さんの写真集の制作のドキュメンタリーの要素が強いと感じた。

森山大道さんに関しては写真の展示よりも写真集の制作の方が好きだと言っていたし、そういう意味では森山大道さんの写真集の制作過程を見れる貴重な映画かもしれない。

森山大道は若い

森山大道さんはもう80歳を過ぎてしまったのかぁ。

とはいえまだ現役でまだ路上で写真を撮り続けてるし、映画『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』でもご本人の街での撮影のシーンが多数収められてる。

写真を撮ってるその姿は80代とは思えないくらい若々しいし、着てる服装も若い。

そうは言っても80代には違いない。

『≒森山大道 near equal moriyama daido』の時は確か60代だったと思う。

そりゃ、自分も歳を取るわけだ。

自分が『≒森山大道 near equal moriyama daido』を見たのは30代の前半だった。

森山大道さんはその時から今も変わらず写真を撮りつづけてるし、自分も今も細々と写真を撮りつづけてる。

全然ぱっとしない写真生活だけども森山大道さんの写真に出会って、そして、その人の写真に傾倒することでますます写真にのめり込んで今に至ってるわけでして、そのおかげで少しは充実した人生を送れてると思う。

そうそう、わたくし実は一度森山大道さんにお会いしたことがあります。

森山大道さんが審査員をされてた写真のコンテストに応募してなぜか自分の作品が優秀賞に選ばれてしまい、その受賞者のレセプションパーティーでほんのすこしお話させてもらったことがありますが、憧れの写真家を目の前にして緊張してテンパってしまってどういう話をしたのか覚えておりません。

しかしパーティー会場で颯爽と大股でスタスタと入口から入って来たときのことは今でもよく覚えてる。

あの頃の森山さんの歩く姿はとても軽快で失礼だけども60代とは思えない姿だった。

普段からあんな感じで街を歩いて写真を撮ってるんだなぁって思った次第です。

自分は今でこそ森山大道さんの写真をあまり見なくなったけども、今でも森山大道さんの存在に密かに勇気づけられてることはここだけの話。

『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』で小さなカメラ片手に路上で撮影してる現在の森山大道さんのあの姿を見て、写真を撮ってる人なら何かしら胸が熱くなると思う。

「きっと死ぬ直前まで写真を撮り続けるんだろうな。」

そんなこと感じた。

森山大道の『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』 三重県伊勢市の進富座の上映スケジュールや時間、駐車場

伊勢市の進富座の上映スケジュールや時間

新富座での『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』の上映スケジュール時間

開演時間の15分前から入場できますが、良席確保のため15分前よりも若干少し早い目に行かれることをおすすめします。

進富座の場所

〒516-0078　三重県伊勢市曽祢2-8-27

TEL 0596-28-2875

進富座の駐車場は？

進富座に駐車場はあります

駐車場も入替制なので、上映開始15分前を目安にご来場下さい。

入替で整理されてますので早目に行って車だけ置くこととかできないので注意してください！

進富座のコ○ナ対策

現在猛威を奮ってるコ○ナウィルス。

このご時世に映画館で映画を見るってどうなの？って思いますが、進富座ではコ○ナ対策もきっちりされてました。

検温が実施されていて、それとアルコールの消毒液が入口に準備されておりました。

それと館内は密を避けるために座席がの両隣が使用禁止になっており、他のお客さんとの距離もしっかり確保できていて、安心して映画を見ることができましたね。

詳しくはこちら→新型コ○ナウイルス感染拡大阻止対策について

小さいながらも綺麗な映画館で、ゆったりと映画を見れました。

たまには映画もいいですね。

地方にあるようなミニシアターなんかも今後は利用してもいいかも。